こちらでは都議会定例会の報告等をいたします。

平成24年《第2回定例会の報告》

防災・減災対策の強化へ
児童の交通安全、被災地支援、節電などで活発に提案

東京都議会の第2回定例会(6月5日〜20日)で都議会公明党は、都市インフラ(社会資本)の整備促進による防災・減災対策を主張するなど、都民生活の安全・安心の確保へ、積極的な議論を展開しました。ここでは、代表・一般質問の要旨を紹介します。


都市インフラ
民間資金の活用による整備・更新を提案
耐用年数を過ぎた多くの橋や道路、上下水道などの更新を加速し、命を守る防災力を高めるため、都議会公明党はインフラファンドなど民間資金の導入を検討するよう提案。都側は提案も踏まえて必要な財源を確保すると答えました。


橋の耐震化
緊急輸送道路では15年度末までに完了
震災時において、橋の崩落による緊急輸送道路の寸断を防ぐため、都は建設局が管理する同道路の401橋について、2011年度までに289橋の耐震化を完了しており、残り112橋については15年度末までに完了させます。


水道施設
耐震継手管への早期取り替えを実施へ
都の水道管路は耐震化をほぼ完了していますが、継手の耐震化は27%の整備率となっています。このため都は、19年度に耐震継手率が48%となるよう取り替えを倍増し、さらに、避難所などの重要施設で優先的に事業を進めます。

消火栓などを活用した応急給水を推進
都は11カ所の給水所などで住民自らが応急給水できるよう施設を改造しました。また、約14万カ所の消火栓などによる応急給水の普及拡大に向け、都は地元区市町と連携し、町会・自治会などの合同訓練参加を積極的に促します。

多摩地域の給水拠点の耐震化急げ
都の給水拠点のうち、多摩地域では、阪神淡路大震災以降に改定された耐震基準に達していない浄水場・給水場が多く存在します。都はこうした施設について、最高水準の性能をめざした耐震化を実施していきます。


下水道
都心4処理区の老朽化対策を加速
都内では下水道管の老朽化が原因の道路陥没が年間約1000件発生しています。都は現在、整備年代の古い都心4処理区の約4分の1で下水道の再構築を完了しており、29年度までに全て完了するよう事業をスピードアップさせます。

管とマンホールの耐震対策を強化へ
震災時の下水道機能維持に向けて都は、区部避難所など約2500カ所における管とマンホールの接続部の耐震化を来年度に完了させます。さらに今後、マンホールの浮上抑制対策と併せてターミナル駅や行政機関庁舎などへ対象を広げます。

多摩地域の「地震対策計画」の策定促す
多摩地域では、各市町村が公共下水道の耐震化に取り組むことになっていますが、「下水道総合地震対策計画」の策定が16市にとどまっています。都は年度末までに、これを18市とし、さらに他の自治体にも策定を働き掛けます。


分譲マンション
旧耐震基準の約8割は耐震診断実施せず
都議会公明党が今年3月の予算特別委員会で取り上げた、都内分譲マンション実態調査の結果が判明しました。これによると、旧耐震基準のマンションは全体の約2割に当たる1万1600棟で、このうちピロティ付きは1800棟でした。さらに旧耐震基準の約8割は耐震診断を実施していませんでした。

調査結果受け、報告書やパンフを作成へ
都は今後、耐震化を進める上での課題や、耐震診断・改修を実施できたマンションの特徴などをまとめた報告書を作成して情報提供します。また、耐震診断を促すパンフレットを作成し、啓発隊を派遣して管理組合に助言・誘導を行います。


都営住宅
20年度の耐震化率100%へ取り組み加速
居住者が安心して都営住宅に暮らせるように、都は「2020年の東京」計画の策定などを受け、2020年度までに耐震化率100%を達成することを目標として整備プログラムを速やかに改定し、耐震化を計画的かつ着実に進めていきます。


地域防災力の向上
専門知識持つアドバイザーの活用を検討
都は四つのモデル地区で、防災活動の専門家をアドバイザーとして派遣し、避難所運営などの成果を他の地域へと広げて、点から面へと展開させます。また、地域や企業で活動する、防災の知識を持った多彩な人材の活用も検討します。


節電対策
効率的な設備導入する中小企業に支援を
電気料金の値上げについて、東京電力が国に認可の申請を行ったことから、都議会公明党の主張を受けて都は、製造業の90%を占める中小企業の経済活動が失速しないように、電力の効率的な利用に資する装置導入への支援を検討します。

家庭の電力「見える化」で取り組み検討
家庭において、電力使用状況の「見える化」を図り、むだを制御できる「ホーム・エネルギー・マネジメント・システム」(HEMS)が実用化されつつあることから、都はHEMSの活用について、新たな取り組みを検討します。


太陽光発電
民間の発想活用し、新たな普及策を構築
7月から始まる固定価格買取制度を受け、都は現在、太陽光発電の普及拡大に資する事業者の提案を募集しています。今後は、屋根貸し事業における建物事業者と発電事業者のマッチングなど、実効性の高い新たな普及策を構築します。


被災地支援
都立高校の宿泊行事実施に向け情報提供
都議会公明党の提案を受け、都教育委員会は5月、指導主事の被災地研修を行いました。都教委は今後、視察記録などをまとめた資料を作成し、都立高校が被災地を宿泊行事の訪問先として検討する際の参考となるよう積極的に情報提供します。

好評の「応援ツアー」で適切な対応を検討
都議会公明党が提案し、今年度は福島県限定で実施している旅行費補助事業「被災地応援ツアー」について都は、予定枠の大部分が販売済みと好評であり、夏の旅行シーズンを控えて都民の要望も多いことから、適切な対応を検討します。


児童の安全確保
通学路の総点検を子どもの目線で実施へ
児童などが犠牲となる交通事故が社会問題化していることから、都教委は各学校での通学路点検について、独自に点検実施や対策案の策定状況を取りまとめ、優れた対策を周知するなど、関係機関に子どもの目線を踏まえた対策を働き掛けます。


治安対策
防犯カメラ更新など、補助の充実を検討
治安対策上、有効とされる防犯カメラについて都は、今年度、町会や自治会が単独で行うカメラ整備を新たに補助の対象とするほか、老朽化したカメラの更新への補助といった支援の拡充についても、今後の対応を検討します。



一般質問

帰宅困難者対策
スマホで防災情報提供するアプリ作成へ
災害時に備えて都は、スマートフォン(多機能携帯電話)などから一時滞在施設などの情報へと簡易にたどり着ける専用アプリを都独自で作成します。


教員の国際交流
海外派遣研修会報告会をより参加型に
教員の海外派遣研修報告会について都は今後、派遣先の大使館などを招いたシンポジウムを加え、情報交換を行うなど、より参加型へと充実させます。


都議会公明党の東京電力管内の原子力発電所の稼働
に関する東京都民投票条例案及び修正案に対する意見表明


本条例案は32万人を超える都民の方々からの直接請求によって提出されたものであり、都議会公明党は署名活動を推進された方々をはじめ、署名をされた多くの都民の皆様の思いを深く受け止めてまいりました。

また、これまでの総務委員会における条例提出者の方々の意見陳述や、条例案に対する各会派の質疑はもちろんのこと、東日本大震災の被災地・被災者支援、復興支援を通じて、数多く寄せられた意見についても真摯に受けとめ、本条例案に対して慎重に検討を行ってまいりました。

こうした経緯を踏まえ、本条例案及び修正案につきまして都議会公明党として意見を述べたいと思います。

まず原案についてでありますが、都民投票の方法は原発稼働の是非を二者択一するものとなっており、多様な都民の意思が正しく反映されないことを確認しました。

すなわち投票する都民一人をとっても、子どもを持つ親の立場の一方で、激しい競争に晒された会社に勤める立場であったりするなど、多様な都民の立場や意思を二者択一にあてはめようとすることは、条例案が求める都民の意思を正しく反映するものとは言えません。加えて、二者択一の投票結果の比較多数をもって都民意思とすることも、合理性を欠くものであります。

また、都民投票を実施するにあたり、条例案で定める投票資格者の掌握方法、投票判断に資する中立公平な広報作成の方法の不備などの課題に加え、条例案に内在する法令違反の問題点のほか、原発稼働の是非は東京電力管内の他の8県や全国にも影響を及ぼすものであり、電力消費地を東京都に限定すべきではないこと、及び都民のみで判断を下す性格のものではないことも明らかとなりました。

そもそも原発稼働の是非については、安全保障も含めた国のエネルギー戦略、電力の安定供給、電気料金への影響、立地地域への配慮、地球温暖化対策など、多様で複合的に考慮すべき事項であります。

よって都議会公明党は、本条例案に反対であります。

次に修正案について申し上げます。

本委員会における質疑で民主党は、原案に対し「不備」と「違法性」を徐に指摘し修正案を提出しました。

しかしながら本修正案は、「法令違反」については修正がなされたものの、「二者択一による投票」「投票資格者の掌握方法」「中立公平な広報作成」などの問題点を解消するものとなっておりません。

それどころか原案の「投票結果を尊重」という文言を削除した上で、原発の「稼働の是非は国が第一義的責任を有し」「立地地域や当該地域の住民の多岐にわたる問題が存在することも考慮する」と修正しております。これでは都民投票を実施すること自体に意味がない、と申し上げるしかありません。

そもそも原案では、原発稼働について「国ではなく東京が」「立地地域ではなく消費地域で」その判断を都民投票に求めており、民主党の修正案は原案とは似て非なるものであります。

よって都議会公明党は、民主・ネットによる修正案、及び共産党による修正案には反対であります。

公明党は、原発に依存しない社会を目指し

一、新しい原発の着工は認めない

一、原発再稼働は、事故の教訓を踏まえた新たな安全基準に則り、判断

一、再生可能エネルギー・省エネ・ムダのない火力発電による安全・安心エネルギー社会の構築


を促進し、次世代へ「安全・安心の東京」を引き継ぐことができるよう、今後とも全力で邁進することをお約束し、意見表明とさせて頂きます。



公明党の代表質問からご覧いただけます


平成24年 都議会第1回定例会の報告

平成23年 都議会第4回定例会の報告

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青少年の健全な育成に関する条例の改正案について私の見解

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